高校生向け数学参考書一覧—中学の復習から難関大学受験まで【参考書ルート】

大学受験に必要な参考書・問題集を一覧にしてまとめました。現在、優れたアプリや参考書が数多く出版されているため、最難関大学であっても塾に通わずとも合格できるだけの環境を整えられます。大人の学び直しや再受験も想定した内容となっています。

目次

小学復習のための参考書・問題集一覧

 小学校の算数では、基本的な計算(四則演算、面積の公式など)と用語(分配法則、比の値、平均値など)を忘れてしまっている人もいると思います。大人の学び直しでは、小学校の学習指導要領に統計分野が入ったことが新しく、統計とは全く無縁だったという人も少なくないはずです。

小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本

小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる問題集

 だいたい覚えているという人も問題集だけはやっておきましょう。分からない箇所だけなら1、2時間で終わります。学生時代に数学が大の苦手だった人は算数の四則演算、特に分数と少数の掛け算と割り算で躓いた人も多いのではと思います。算数は単純な計算を学ぶだけではなく、概念に触れる重要な課程ですから、苦手な人ほど改めて参考書一冊読み込みましょう。

中学復習のための参考書・問題集一覧

 中学数学の復習の程度は、教科書レベル+αがしっかり理解できるまでを想定しています。典型問題の意図を読み取り、公式や解法を知識から引き出して計算処理できること。各用語の意味を理解していることが目安です。難関高校の入試に合格できるまで復習する必要はなく、(参考書選びの)偏差値的な目安は50~60、中堅私立や公立高校の合格水準あたりまで学習すると十分です。

中学数学が面白いほどわかるシリーズがオススメ

中1数学が面白いほどわかる本教科書基礎~標準

中2数学が面白いほどわかる本教科書基礎~標準

中3数学が面白いほどわかる本教科書基礎~標準

高校入試 中学数学が面白いほどわかる本教科書標準~入試基礎

 難関高校を目指す現役中学生には『チャート式中学数学』がオススメですが、高校生や大人の「中学数学の復習」には『数学が面白いほどわかるシリーズ』がオススメです。中学数学は高校数学に比べれば範囲が狭いため、一冊にまとめられている分厚い参考書もありますが、小分けされた参考書の方が使いやすいと思います。

 なお、現役中学生はこの4冊を仕上げたあとに、志望校の過去問に取り組むだけで合格水準に達します。偏差値65以上の難関高校を除くと、中学範囲は狭いため、出題される問題のパターンを網羅することは難しくありません。

高校数学(教科書~入試基礎固め)

 まず、数学は文系と理系で要求されるレベルが異なります。その差はおおよそ偏差値5程度と仮定しています。例えば、文系数学なら白チャートで十分な場合、理系数学は黄チャートが適正です。

 次に、志望校のレベルに合わせた網羅系参考書によって基礎固めしつつ、アウトプットできる本番形式の問題集を繰り返すことが数学の基本戦略になります。教科書基礎~標準を固めたあと、入試基礎レベルを固めることで河合塾模試の想定で偏差値55程度まで伸びます。

講義系参考書・問題集

 講義系参考書は各単元ごとの解説が丁寧でわかりやすいという特徴があります。ただし、問題数が少ないため、網羅系問題集を併用する使い方がオススメです。基礎以降も適宜復習しましょう。

初めから始める数学(偏差値40~45)』『元気が出る数学(偏差値45~50)』『合格!数学(偏差値55~60)』マセマ出版シリーズ

 全て使わなければならないわけではなく、主に独学向けの補助教材です。今はyoutubeなどで単元ごとの解説が無料で提供されているため必須ではありません。ちなみにyoutube以前は、数学は独学に向かない筆頭の科目でした。未だに講義系参考書は充実しておらず、昔からマセマ出版シリーズが推奨されています。

網羅系参考書・問題集

 網羅系参考書・問題集は、主に解法暗記を目的にしています。解法暗記とは、問題を解くために必要な知識(考え方)を覚えることです。例えば、小学校の算数で言えば、旅人算のようにちょっとしたコツを知っているだけで簡単に解ける問題がありますよね。高校数学においても、そうした解法を第一にたくさん覚えなければならないため、網羅系参考書・問題集によって押さえておく方針が有力となっています

チャート式 基礎と演習(白チャート)』【基礎の基礎からしっかりと固める】※多くの受験生にとっては白で十分です。高校の授業が進むにつれて、例えば数学IAを部分的に忘れてしまうことなどはざらにあるため、受験勉強に本格的に取り組む際の基礎固めとして『白』は理想的な構成になっています。到達レベルは河合塾模試で偏差値55程度を想定していますが、内容理解が深ければ60も視野に入ります。

チャート式 基礎からの数学(黄、青チャート)』【基礎から発展まで幅広く】※理系にとっての白は黄のようなところがあり、難関大を目指すなら青を使いこなしてほしいところではあります。ただ、どちらであっても、県内上位(偏差値65以上)の進学校に通い、かつ数学が得意であることが取り組める条件です。そうでないなら使いこなせず、成績の伸びが鈍化する原因になります。

 網羅系の最大の利点は安定度を高められることですが、その分量ゆえに仕上がるまでの時間と心理的なハードルの高い参考書になっています。また、そこまでの網羅性を求めず、過去問や別の問題集を使用した方が効率が良い場合もあります。取り組む時期としては高校一年生から。大人の学び直しや再受験の場合、難関大学(旧帝・医学部)を想定しなければ、必要ないと言っていいでしょう。辞書利用なら誰でも可。

講義系と網羅系の中間に位置する参考書・問題集

 チャート式ほどではないにせよ、教科書~入試基礎レベルまで網羅的に扱っている参考書兼問題集が問題精講シリーズです。網羅する範囲と量は盤石な対策に繋がりますが、受験は常に時間との勝負ですから、しっかり手の届く範囲を効率良く押さえる意味でバランスの良い参考書・問題集になっています。

数学IA・IIB・IIIC 入門問題精講』教科書基礎~標準

数学IA・IIB・IIIC 基礎問題精講』教科書標準~入試基礎

 チャート式が1つの要点を3つの問題で固めるのに対して、問題精講は厳選した1つを掲載しているイメージです。時間が許すならチャート式も選択肢に挙げられますが、複数科目を並行して仕上げるなら問題精講がちょうど良いかもしれません。なお、基礎より難しい『標準問題精講』は著者が揃っておらず、中身の問題の難易度にもバラつきがあるため、最難関大を想定しないなら推奨しません。

入試基礎~標準

 入試基礎まで固まったあとは、共通テスト、国公立、私立の3つの対策に分かれます。ここまで仕上げれば、河合塾模試の偏差値60以上を想定しています。このレベル帯までは典型、かつ標準的な問題が多いため、解法暗記と演習にしっかりと取り組めば、数学的センスにかかわらず伸びます。

共通テスト対策

[随時掲載予定]

 共通テスト対策は共通テストに絞って取り組むというより、私立や国公立二次対策を進めながら共通テストに合わせるという表現が適切です。センター試験に比べると思考力を問う問題が増えたので、以前よりも私立や国公立二次対策が活きるようになりました。

国公立対策

 入試基礎~標準レベルの対策で足りるであろう国公立とは、地方国公立から旧帝除く上位国公立(筑波・神戸・横国あたり)までを指します

文系の数学 重要事項完全習得編』『数学III 重要事項完全習得編

国公立標準問題集 数学campass 数学IA・IIB・IIIC※記述対策込み

入試の核心(標準編)※入試標準の典型問題を150題にまとめた良書です。

厳選!大学入試数学問題集 理系・文系※入試の核心より問題数が多い(理系272題、文系160題)

『過去問(赤本)』『神戸大の数学 15ヵ年※神戸大の数学は入試標準の良問が多い

私立対策

 早慶未満の上智、理科大、MARCHまでです。数学IIICの演習が足りない場合の候補は今後掲載予定。

最難関国公立・私立向け網羅系問題集

 難関国公立・私立(早慶)の場合、入試標準レベルであってもさらなる網羅系問題集に取り組んで安定度を高める方針も悪くはありません。ただし、青チャートに取り組んでいた場合は内容の重複が多いため非推奨です。

一対一対応の演習※難関大受験生には有名な問題集。基礎固めを終えたあと、標準固めとして最適です。代替問題集が少なく、難問に応用可能な独自の解法を身につけられる点も評価を高めています。

実戦 数学重要問題集※解説が淡白なので、独学にはやや不向きです。

入試標準~発展(準備編)

 入試標準から発展レベルにいきなり取り組むのではなく、いわゆる横割り本と呼ばれる単元を横断する解法や発想力を身につけられる参考書を間に挟むことを推奨しています。入試標準レベルまでは解法暗記と演習で誰でも伸びますが、標準以降は問題に対する正しい考え方を持っていないと太刀打ちできません。おそらく数学がセンスとして語られる最大の要因がここです。

数学の本質を理解する

数学の発想力が面白いほど身につく本』※数学IA・IIBのみ(この中では特に読みやすくてオススメ)

数学の真髄※軌跡・領域問題がテーマに挙げられているため、東大受験生には特にオススメ

問題文の読み取り方※本格的に私立一般・国公立二次対策を行う前には一読しておきたい。

記述式答案の書き方※国公立二次対策にはもちろん、普段から読んでおきたい。

公式で深める数学IA・IIB※チャート式や基礎問題精講を終えた後に読んでおきたい。数学の理解度が一段階上がります。

論理学で学ぶ数学※数理論理学を駆使して受験数学をメタ的に攻略できるようになります。その発想方法や視点は旧帝理系志望なら一読の価値ありですが、基本的には東大・京大・東工大の難問対策に応えるものになっています。

 この手の理解を促す本は軽視されがちですが、解法暗記に取り組んでもなかなか成績が伸びない、あるいは文字通り丸暗記になってしまっている受験生には救いの一冊になる可能性を秘めています。

入試標準~発展

 このレベル帯は過去問演習を前提に、必要に応じて取り入れる方針にしています。世界一わかりやすい九大の数学は入試発展の入り口、標準固めに使いやすい一冊です。また、どのレベル帯にも言えることですが、今取り組んでいる問題集だけで完結させず、理解が乏しいと感じた箇所は過去に使用した基礎~標準の参考書に立ち返って理解を深めてください。独立した知識ではなく、基礎から陸続きにある知識として認識した方が高い柔軟性に繋がります。

世界一わかりやすいシリーズ

世界一わかりやすい九大の数学』『世界一わかりやすい阪大の理系数学』『世界一わかりやすい京大の理系(文系)数学このシリーズは過去問を通じて、思考力を問う難問に対する考え方も同時に学べる問題集です。入試標準以上を求められる大学を受験するなら取り組んでおきたい一冊になっています。

〇〇大の理系数学(難関校過去問シリーズ)

〇〇大の理系(文系)数学 難関校過去問シリーズは、過去問を通じて入試標準(神戸大、九大、北大、東北大)から、やや難(名大、阪大)、難(東大、京大、東工大、文系数学は一橋)までの演習を確保できる利点があります。国公立は全体的に癖がなく標準レベルまでは特に他大学でも有用なのです。※私立の場合、癖の強い大学・学部は過去問を5年、10年と遡る方が良い。

問題精構シリーズ

 基礎固めまでは入門・基礎問題精講が有用でしたが、入試標準レベルでは1対1対応や入試の核心などの方が難易度のバラつきが少なく使いやすいものでした。しかし、入試標準を超えるレベルになると『標準問題精講』『上級問題精講』の丁寧な解説と部分利用が機能しやすくなります。

標準問題精構』『分野別標準問題精講入試やや難以上(名大、阪大の理系志望)なら取り組んでおきたい一冊。標準と冠していますが、実際は標準を超えるレベルの問題も豊富です。そのため、標準問題精構だけでも最難関大含めて合格点は狙えます。分野別標準問題精構は癖もありますが、志望校の傾向に合わせた一冊として使えると思います。※苦手対策ではなく、志望校対策として。

上級問題精講※非常に難易度が高いですが、解説は丁寧なので東大・京大・東工大受験生には特にオススメの一冊です。この問題は解けなければならないというより、難問を通じて思考力を少しでも高められたらという程度の認識で取り組みましょう。最難関大であっても難問完答が合否を分けることは稀です。入試標準レベルの完答+部分点で十分。

良問プラチカシリーズ

理系数学の良問プラチカ(数学IA・IIB、数学III)』※数学IA・IIBは入試基礎~標準なので、このレベル帯では不要と思います。一方、数学IIIは標準以上を扱っていて難易度が高いため、このレベル帯にはオススメです。

文系数学の良問プラチカ※理系数学に比べて、文系数学の良問プラチカは最難関である一橋や早稲田(商)、京大、東大などのかなり難易度の高い問題を扱っているため、文系数学の仕上げとして使えます。

やさしい理系数学シリーズ

やさしい理系数学※入試標準の典型問題を離れ、かと言って奇問の類ではない良質な難問(200題)がまとめられています。別解は豊富ですが、解説は淡白で相性の良し悪しが出やすいかもしれません。標準を超える問題には特に1問1問丁寧に時間をかけたいため、分量的に「やさ理」を個人的には推しています。入試標準レベルも含まれているため、標準~発展の入り口として最も機能する一冊だと思います。

ハイレベル理系数学※上級問題精講に並ぶか、それ以上に難しい問題集です。余裕があれば取り組みたいとも気軽に言えない難易度ですが、受験数学マニアならば持っておいて損はないかもしれません。上級問題精講然り、完答できるかは別として、こうした難問に対しても楽しんで取り組む意欲のある人は受験数学において心配することは何もありません。100%うまくいきます

理系数学 入試の核心(難関大編)

理系数学 入試の核心(難関大編)』難易度としては上級問題精講に並びます。難問の中でも良質な問題を60題にまとめたコンパクトな問題集です。レイアウトも見やすくて解説も丁寧で言うことなし。問題数以上に力がつきます。難問対策は解法暗記的に網羅するではなく、一つ一つの問題と真摯に向き合い、新しいアプローチを学びながら、いかに応用力をつけるかにあります。その意味で本書の問題数は、誰であっても使いやすいものになっていると思います。

 世界一わかりやすいシリーズで難問への取り組み方を理解したあと、過去問と上記の問題集を適宜使用して理解と解法の確認を繰り返す方針が有力になります。難問と言っても、今までに集めた基礎・標準の解法を上手に組み合わせれば解けるということを常に意識したいところです。

参考書・問題集選びの注意点

網羅系問題集の欠点

 基礎固めに網羅系問題集は効果的に働く一方で、網羅系問題集の沼には落ちないようにも気をつけてください。網羅系問題集はその網羅性ゆえに学習塾や進学校でも頻繁に使用されていますが、本来は正しい方法と継続、本人の適性、能力、周囲のサポートの有無によって使用するべきかどうかを慎重に見極めなければならないものです。網羅系問題集を使用するとは「高校一年生の頃から毎日10時間勉強していたら成績は伸びます」と言っているのと同じ話です。

 そのため、網羅系問題集は与える側にとって都合が良く、進学校では無理やりにでも進学実績を出すために生徒の身の丈に合わない問題集を配り、結果的に成績が伸びた生徒だけ手厚く指導するなんて話もあるくらいです。確かに「網羅系一冊仕上げれば大丈夫」というのはわかりやすい話ですし、高校生はそこに魅了されて「完璧にするぞ!」と意気込むのですが、理解の感覚を知らなければ、単純暗記に成り下がるだけです。

 網羅系問題集にあれだけ時間を費やしたのに伸びなかった。時間を費やした結果、挫折して数学嫌いになった。自分には勉強の才能がない。そんなことを思うリスクが網羅系問題集にはあります。そうならないために、背伸びをせず、薄めの参考書から基礎固めする方針が高校生には安全です。大人の学び直しにおいても、本格的な勉強の取り組み方が身についていない人は一冊仕上げる感覚を知ってから少しずつで十分です。

インプット型とアウトプット型問題集の違い

 問題集には大きく分けて、インプット型とアウトプット型の2種類があります。インプット型は、主に解法暗記を目的にした問題集です。問題の意図が明確で、1問につき1つの解法を意識できる配慮が為されています。

 アウトプット型は、知識(解法暗記)の引き出し方を確認する問題集です。問題の意図を読み取るところから、自らの知識をどのように運用すれば良いのかを訓練する問題が揃っています。

 つまり、最初からアウトプット型問題集に取り組んでしまうと、丁寧とは言えない解説を前に理解できずに途方に暮れてしまい、かと言ってインプット型問題集にばかり取り組んでしまうと知識が増えても実践力は培われません。必ずこれら2つをバランス良く取り組むことが大切です。ここさえしっかり押さえておけば、数学は着実に成長する科目に落ち着きます。少なくとも入試標準レベルまでは誰でも。それ以上は入試標準までの理解度に応じて。

問題難易度と合格難易度

 問題の難易度が高いからと言って合格の難易度まで高いとは限りません。合否は他の受験生との競争によって決まります。他の受験生も同様にできない問題なら全く気にすることはありません。数学を得点源にしたいなら難問対策に時間をかけても良いですが、他の科目で同じ得点、かつ短い時間で仕上げられるなら優先すべきは他の科目です。

 一般論として〇〇大学なら6問中4問は解けないと合格できないなどと語られますが、その年の受験生、他科目の難易度、部分点、本番のメンタルで想像以上に変動します。成績開示でわかる通り、同じ合格でも上から下まで大きな差がありますよね。

 特に私立大学・学部の人気変動は激しく、偶然にも優秀な学生が集まった年は合格難易度が例年よりかなり高くなることもあります。これらの事情を加味すると、実は安定合格というのは頭二つ分くらい抜け出さないと難しい話なのです。その中で少しでも安定させたい人は、数学なら入試標準レベルまでの完成度に全てを注ぎ込みましょう。絶対にこのレベルまでの問題は解けるという自信が本番の理想的なメンタルとなって合格を大きく引き寄せます。

偏差値と実力の関係

 志望校や参考書選びでは自分自身の偏差値から検討する場合がありますが、マークシート式の模試の場合、偏差値はやや高めに出る傾向があり、それは実力とは言えないことを理解しておきましょう。実力とは何か?というと、全ての問題に正しい根拠を持って正答することです(再現性)。正当できたとしても、根拠が間違っていた場合は実力による正答とは認められません。実力を重視する考え方で勉強しなければ意味がないのです。

0.根拠はないが正答を導けた※偶然の正答 ×

1.根拠には曖昧な部分もあるが、なんとか正答を導けた △

2.確かな根拠を持って正答を導けた※必然の正答 〇

3.他人を説明できるだけの確かな根拠を持って正答を導けた ◎

※[0]と[1]は伸びしろ

 偏差値は自分の実力を測る指標として機能するものの、数字だけではなく、数字を実現するに至った自分自身の考え方の中身まで自問自答しなければなりません。その結論次第では、偏差値よりも低めの参考書が有効に働く場合もあります。

 全ての問題に対して上記[3]による正答が理想ですが、現実的には[2]が妥協点ではあります。[0]の問題点に気づくことは容易ですが、自分の実力と向き合えない人は[0]でも喜んでしまいがちです。それよりも[1]の問題点には意外と気づくことが難しく、特に簡単な問題が並ぶ基礎固めの段階で陥る罠になっています。だからよく理解の確認として[3]の他人に説明できるかどうかを目安に測られるわけです。

 実際、偏差値通りの結果はなかなか出ません。特にB~D判定はその他の要因によって簡単に覆りかねないイメージです。どこの誰かもわからない大人が作った模試の偏差値に一喜一憂するのではなく、常に「本当に自分の実力になっているか?」という視点を持ちながら勉強してほしいと思います。どこの誰かもわからない大人からしても、模試は参考程度であり、模試をきっかけに自分の問題点を見つけることを願っています。これは受験勉強に限らず、あらゆる物事において大切なことです。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次