改訂版 鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁―レベル・難易度・特徴・評判【レビュー】

タイトル鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁
出版社KADOKAWA
出版年・価格2020/3/9
著者鉄緑会英語科
目的・分類大学入試
問題・ページ数
(完成日数)
704ページ
総合評価
対象・到達レベル
(偏差値目安)
日常学習
(ALL)
教科書基礎
(40~45)
教科書標準
(45~50)
入試基礎
(50~55)
入試標準
(55~65)
入試発展
(65~70)
※[入試基礎=日東駒専・共通テスト・地方国公立] [入試標準=MARCH・標準~上位国公立(地方医学部含む)] [入試発展=早慶・旧帝大・医学部・一橋・東工大(科学大)]

対象・到達レベル

・東大をはじめとした難関国公立を志望する人

・総合的な英語力向上を目的にした単語帳

・高校入門レベルの単語を終えた人

 同じレベル帯にある単語帳では、ターゲット1900やシステム英単語、速読英単語[必修編]がありますが、本書最大の特徴は東大レベルの単語を横に広く収録した点にあります。派生語、関連語、語のイメージやニュアンス、熟語といった一つの単語から広がる情報を多く扱っています。難関私大ほどは難単語の出題頻度は少ないながらも、自由英作文や基礎的な単語の見慣れない品詞が出題されたりする難関国公立に適した単語帳です。

難関国公立向けの単語帳

 東大を強く意識した単語帳であるため、東大志望なら高校入門レベルを終えた時点で取り組んでも問題ありません。高校入門レベルとは、ターゲット1200やシステム英単語BASIC、速読英単語[入門編]などです。もっとも偏差値65以上の難関高校入試を突破した人なら、いきなり本書から取り組むこともできます。

 システム英単語やターゲット1900の接続先として本書が挙げられることもありますが、個人的には重複する部分も多いため、どちらか一冊で問題ないと思います。将来的な英作文と英会話を意識してフレーズを暗記したいならシステム英単語、英検準1級の受検予定があるならターゲット1900、あまり冊数を増やしたくないなら本書という選定基準がオススメです。ただ、本書一冊だけでも700ページもあるため、本当に使い倒せる自信がある場合のみ。

 というのも、本書は高校レベルの重要単語を本気で使いこなすための単語帳であり、押さえておくべき情報量が一般的な単語帳に比べてかなり多く収録されているからです。この意味において、本書の前にターゲット1900などで一語一訳を手早く押さえておくのは確かに効果があるかもしれません。

 大人の学び直しの場合、英検2級以上、高校英文法はほぼ完璧と言える人にオススメです。本格的な英作文や英会話を意識する前の単語帳と位置付けても良いかもしれません。そのレベルにあれば、本書の情報量の多さに大きな価値を感じられると思います。

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