タイトル | イラストでわかる!ネイティブの句動詞 | |||||||||||
出版社 | アスク | |||||||||||
出版年・価格 | 2018/12 1760円 | |||||||||||
著者 | 投野由紀夫 | |||||||||||
目的・分類 | スピーキングに活用できる句動詞の単語帳 | |||||||||||
問題・ページ数 (完成日数) | 279ページ | |||||||||||
総合評価 | ||||||||||||
対象・到達レベル (偏差値目安) | 日常学習 (ALL) | 教科書基礎 (40~45) | 教科書標準 (45~50) | 入試基礎 (50~55) | 入試標準 (55~65) | 入試発展 (65~70) | ||||||
対象・到達レベル
・英会話に取り組みたい全ての人
・日常会話で頻出する句動詞を押さえられる
・熟語の理解度と記憶定着率も上がる
日常会話で頻出する句動詞をイラストと共に覚えられる参考書です。大人の学び直しに最適。どうしても受験英語の勉強は実地での英語力を直接的に伴わないため、本当に英語を話して聴けるようになりたいなら、本書のような参考書に取り組むべきです。
本書の構成―279ページ
[Part1]整理して覚える最重要動詞23 350フレーズ
break,bring,build,call,come,get,give,go,hold,keep,look,make,move,pick,pull,put,run,set,sit,stand,take,turn,work
[Part2]会話に頻出 重要句動詞150 A to Zフレーズ
[Part3]前置詞・副詞別 500フレーズ
その他前置詞・副詞のイメージイラスト、無料音声ダウンロードも付属
なぜ、ネイティブは句動詞を頻繁に使用するのか。これは簡単な動詞+前置詞・副詞でほとんど無限に近い表現が可能だからだそうです。少なくとも日常会話なら全く問題ないほどに十分。私たちの日本語による日常会話と同様に、難しい単語を使うより、簡単な単語の複合語を重視しています。
句動詞はネイティブの感覚に大きく近づける
大学受験では数千語の単語を覚えるのに、日常会話で使用する重要単語には無頓着になりがちです。スピーキングを考える際には基本単語の幅広い運用方法を知る必要があるわけですが、そのときに本書は一役買います。
英語の勉強=日常会話と考える人には、中学英文法・単語を押さえた後に、本書に取り組むとスピーキングが大幅に捗ると思います。その上、句動詞の知識や実際に表現として用いるようになると、前置詞・副詞の理解も深まり、受験英語において覚えにくい熟語全般にまで活かせる期待が持てます。
近年、受験英語でも英検利用が広まり、4技能の重要性がよりいっそう叫ばれるようになりました。特にスピーキングは相乗効果を生む技能の1つとしてまだまだ認知されておらず、本書のような簡単な句動詞を覚えて表現に用いたときの効果は想像以上のものがあるかもしれません。本書は量として多すぎず、少なすぎず、基本的な句動詞が並んでいますから、英語初心者にも取りくみやすい内容になっています。
一億人の英文法とネイティブの句動詞
受験英語の勉強に『EVERGREEN』や『ロイヤル英文法』を使うように、英会話の勉強には『一億人の英文法』を手元に置いておくのがオススメです。一億人の英文法は、話すための英文法。
では、それ以降のスピーキング向け参考書は?というと、玉石混淆としています。日常会話程度なら中学英文法・単語・口語表現(基本フレーズ)を覚えれば事足りるかもしれませんが、本書のようなネイティブの感覚を重視した信頼できる参考書はそれほど多くない気がします。ネイティブの感覚を謳う参考書も本当かどうか怪しいものがあり、さらにはネイティブの感覚を気にし過ぎた重箱の隅系のものも少なくありません。本書に関してはネイティブの友人のお墨付きを得られたため、今回紹介しました。
おそらくスピーキングに関しては必要な発音・文法・単語・句動詞(本書)あたりの基礎を充実させたら、ニュースや映画のような生の教材に触れることが最も手っ取り早いと思われます。受験英語における音声利用もそうですが、言語学習は音の学習が想像以上に大きな効果を発揮します。