ランク順中学英単語1850—レベル・難易度・特徴・評判【レビュー】

ランク順中学英単語1850
総合評価
( 3.5 )
メリット
  • 音声無料ダウンロードが使いやすい
  • フルカラーでレイアウトも見やすい
デメリット
  • 例文が少ない
  • 音声は単語のみ

ターゲットシリーズと競合する単純暗記型(一語一訳)

 本書は例文で覚える中学英単語・熟語1800と同じ学研から出版されている単語帳です。出版年はこちら(2014年)のが新しく、単純暗記型単語帳としてターゲットと競合する内容になっています。

 本書のランク順とは、高校入試に登場する単語の重要度に順位をつけたもの。このコンセプトはターゲット(でる順1800語)に近く、全部で1850語ある点はターゲットを意識しているのかもしれません。ボリュームで言えば、ターゲットやシステム英単語、速読英単語に比肩します。

 そのため、対象レベルは中学入門から高校入試(偏差値65程度)まで。大人の学び直しにおいて、中学英単語の復習に用いても十分です。本書の最も優れている点は、全体のレイアウトとデザインです。ターゲットよりも単純暗記型の色が強く、情報量が少なめ(一語一訳)に押さえられています。

 おそらくこれが学研の出した一つの結論なのだろうと思います。現役中学生にとって情報量が多い単語帳は難関高校受験者にとって価値はあっても、全体で見れば少数派です。大衆向け単語帳としては、情報量よりも手に取りやすいデザインとレイアウトを優先するべきと判断したのでしょう

 これは大人であれば、顕著に感じるものと思われます。大人は硬派で情報量の充実したものにもある程度対応できるため、本書のような単語帳は正直物足りないのです。しかし、それは言い換えれば、前提知識ゼロの人(中学生)にとっては入り口として見やすい、わかりやすい気分にさせる本書の狙いは成功しているのかもしれません。

参考書のデザインは重要か

 情報量が多い参考書=良い参考書とは言えない。参考書のデザインもまた理解を促進すると言われたら、確かに否定できません。テキストと動画の違いにて述べたように、テキストと動画(テキスト以外)にはそれぞれ利点がありますからね。個人的にもデザインの優れた参考書はついつい手に取って中身を確認してしまいます。

 ただ、自分自身のレベルが向上すると、難解なものの理解に比重が置かれるため、最終的にはテキストであっても動画であっても理解できるかどうかを求める気がします。どれほど地味な参考書であっても、理解できるなら良書と太鼓判を押したくなるものではないでしょうか。

 こうしたデザイン(外見)と中身(本質)の二項対立は参考書に留まらず、世の中の至る所で確認できます。恋愛なんて顕著です。そもそも二項対立として語る必要もないのですが、不思議と人間は真逆なものと認識します。

 そして、往々にして中身に辿り着ける人は少数派です。デザインもまた本質になり得る点は否定しませんが、学問とは本質に辿り着くための営みと言っても差し支えないのではと思います。誤解を恐れず言えば、参考書のデザインに囚われているうちはまだまだ甘いのかもしれません。もっとも情報整理という意味ではデザインの重要性は言わずもがな、この話はそれ以外のデザインを例にしています。

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