SwitchBot CO2センサー二酸化炭素濃度計―勉強には二酸化炭素濃度も影響する

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製品名SwitchBot CO2センサー二酸化炭素濃度計
メーカーSwitchBot
対象勉強に取り組む全ての人
電源単3電池×2 (約1年=30分ごとにCO2濃度を検知) 5V1A電源アダプター
目的CO2濃度、温湿度、快適指数、天気予報
サイズ92 x 79 x 25 mm
重量154g (電池を含む)
評価
レベル日常学習教科書基礎教科書標準入試基礎入試標準入試発展
※全統模試目安 [教科書基礎=40~45][教科書標準=45~50][入試基礎=50~55][入試標準=55~65][入試発展=65~70]
※入試基礎=日東駒専、地方国公立 入試標準=MARCH、関関同立、準難関国公立(地方医含む) 入試発展=旧帝大上位、早慶、医学部

二酸化炭素濃度測定の重要性

 本製品はSwitcbotから発売されている手のひらサイズの二酸化炭素濃度計です。アレクサやGoogle アシスタントなどのスマートスピーカーとの連携も可能。イマドキの二酸化炭素濃度計です。

厚生労働省の推奨するNDIR方式のCO2センサーを採用し、高精度な空気質のデータを提供。厚生労働省では、室内の良好な換気状態を維持するためには、二酸化炭素濃度が1,000ppm以下であることを推奨しています。さらに、信頼性の高い高精度な温湿度センサーを搭載し、常に最新の正確なデータを提供します。
Switchbot 公式製品ページより引用

 電池とType-C給電の両方に対応していたり、計測データはローカルに38日間分(アプリなら2年間分)保存できたり、CSVファイルでエクスポートできたりと必要十分な機能が揃っていますが、何より重要なのは二酸化炭素濃度を正確に測れる部分です。勉強において二酸化炭素濃度が心身に与える影響は無視できません。食事や睡眠と同様に生活環境という意味では最重要と言っても過言ではないのです

 例えば、毎日換気もせず二酸化炭素濃度の高い部屋で勉強を続けていた場合、それだけで何十時間、何百時間と学習効果が無駄になるかもしれません。これは「1日15時間勉強する子が長期記憶の形成に必要な睡眠時間を4時間しか確保していなかったために志望校に合格できなかった」という話に近い。二酸化炭素濃度の上昇は知らず知らずのうちに集中力を奪い、思考を鈍化、記憶力を低下させます。眠気からイライラ、不安感まで繋がり、精神的な不安定さを招く恐れもあります「二酸化炭素濃度」というたったひとつの知識がないばかりに、そうした損失を生み出すというのは非常にもったいない話です。本製品で二酸化炭素濃度を可視化し、適切な換気を行う習慣が誰においても大切と言えるでしょう。

地方の古き良き木造戸建てなら気密性がそこまで高くなく、閉め切った部屋でも自然換気がそこそこ行われるために二酸化炭素濃度の急激な上昇はありません(換気自体は必須)。しかしながら近年の住宅メーカーは高気密を一つの売りとして、木造戸建てであってもマンション(鉄筋コンクリート)並の気密性を備えている場合が増えてきています。つまり、住宅の構造に依らず、二酸化炭素濃度に配慮する意識は必要になっているのです。

勉強を無駄にしない環境的知識

 勉強の成果は勉強のみで決まらない。これは意外と盲点になり得ます。考えてみれば、生活環境は人によって微妙に異なります。落ち着いた静かな部屋で勉強できる人もいれば、賑やかで雑音が途切れない部屋で勉強せざるを得ない人もいるでしょう。そういった環境部分に焦点を当てて少し考えておきたいと思います。

1.温度と湿度

 これは体感でもわかる環境情報なので、不快感が高まると勉強に集中できなくなることは誰にでもわかります。おおよそ温度は20℃前後、湿度40~60%が快適とされています。快適な温湿度なら脳が安定して働き、集中力を低下させることがありません。

2.照明

 照明は昼白色~昼光色(5000K以上)が勉強や読書に適していると言われています。真っ白からやや青みがかっている目が覚めるような明るい照明です。照明に関しては住宅、および照明メーカーによる基準があるため、一般家庭であればそこまで気にすることはありません。ですが、照度(ある面を照らす光の明るさ)=lx(ルクス)に関しては個人で調整する必要があります。勉強に適した明るさは500~1000lxと言われ、これを勉強机の上で実現するには部屋の照明一つだけでは基本的に足りないからです。天井の照明は明るくとも手元は暗くなりますよね。この場合、デスクライト『オーム電機 LEDデスクランプ』や『オーム電機 LEDクリップライト』などを加えるとより良いでしょう。

※K=ケルビン=物質の運動エネルギーを基準にする絶対温度の単位=(簡単に言うと)光の色の単位 ※部屋の照明から勉強机までの距離を考えるとデスクライトの必要性は高い(逆2乗の法則)

3.音環境

 これは以前に取り上げた『スリーエム(3M) PELTOR イヤーマフ』然り、基本的には雑音の少ない環境で勉強したいところです。ただ、あまり神経質になると逆効果なので、雑音に関しては多少あったとしても試験を想定していると思い込む方が大切かもしれません。音に関して重要な論点は、(情報としての)意味のある音を聴くと脳が無意識に処理してしまうために学習効果を落としますが、意味のない音(クラシックや雨音、焚火の音など)であれば逆に集中力を高めると言われています。

※余談ですが、意味のあるかどうかの分類には個人差があります。日本人なら日本語歌詞の曲は全て意味のある音として分類されますが、英語歌詞の曲なら意味のない音に分類される人もいます。音楽家ならクラシックは意味のある曲に分類されるかもしれません。雨音も聞き慣れると比較によって意味を見出してしまうかもしれません。個人の脳の情報処理に関する分類は興味深い。

4.視覚的情報

 視覚的情報とは、視界に入る情報のこと。視覚的情報の適切な管理も重要です。例えば、机の上が散らかっていると集中力を低下させたり、筆記用具もカラフルなものだと思考ノイズになる可能性もあります。勉強の最適解を求めるなら、部屋は白を基調にするのがオススメ。一般的に暖色系にはリラックス効果があり、寒色系には集中力アップ効果があると言われています。基本的には脳や気持ちを落ち着かせるスッキリした状態と色がベストだと思います。

根性さえあればどんな環境でも勉強できるかもしれませんが、上記4つの要素が全て逆の環境だったとしたらなかなか難しいことが想像できます。ただ、心地良い環境に慣れ過ぎるのも問題がないとは言えず、脳への刺激を考えるとあえて新しい環境で勉強してみるのも手です。脳にとっての新鮮な刺激は体験と共にエピソード記憶となって助けてくれます。脳や身体が慣れてきたときはリラックス過多によるデメリットが浮かび上がるということですね。勉強には常に多少の緊張感を持っている方が集中力は高く維持されます。

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