タイトル | 英単語ターゲット1200 改訂版 | |||||||||||
出版社 | 旺文社 | |||||||||||
出版年・価格 | 2020/1/21 990円 | |||||||||||
著者 | ターゲット編集部 | |||||||||||
目的・分類 | 高校入門レベルの単語帳 | |||||||||||
問題・ページ数 | 単語1400語+熟語300語=1700語 496ページ | |||||||||||
総合評価 | ||||||||||||
対象・到達レベル | 日常学習 | 教科書基礎 | 教科書標準 | 入試基礎 | 入試標準 | 入試発展 | ||||||
※入試基礎=日東駒専、地方国公立 入試標準=MARCH、関関同立、準難関国公立(地方医含む) 入試発展=旧帝大上位、早慶、医学部
対象・到達レベル
・偏差値45~55、共通テスト、日東駒専、地方国公立(下位)レベルまで到達可能
おおよそ高校入門~入試基礎レベルの単語まで網羅されているため、英語が易しい大学なら本書だけでも戦えます。ただ、英語には時間をかけた方が合格率は上がるため、本書を終えた後にターゲット1900やシステム英単語、速読英単語(必修編)まで取り組みたいところです。
また、高校生向け英単語ターゲットには1200、1400、1900と3冊あります。そのうち1900が最も有名ですが、高校入門レベルの単語が抜け落ちている点は注意が必要です。基本的には1200から1900への接続が良好。1900まで終えればMARCHレベルなら十分。早慶レベルでも学部によっては通用しますが、早慶は学部の傾向に合わせた単語を過去問から作成した方がより良い場合もあります(特に理工学部)。
中学から高校の接続を円滑にするターゲット1200
英単語でお馴染みのターゲットシリーズの高校入門レベルになります。ターゲット1200と表記されていますが、実際には単語1400語+熟語300語=1700語が収録されています。巷で有名な「ターゲット1900」ではオーバーワークになってしまう人にとって1200や1400がより良い選択肢です。
ターゲット1200は中学英単語の復習として200語割かれていますから、中学から高校に接続するのに最適なレベル帯になっています。ただ、中学英単語ターゲット1800のように難関高校まで網羅する単語帳を使用していた場合、ターゲット1200の多くをすでに知っている状態にあるかもしれません。この場合、ターゲット1200を飛ばして1400、あるいは1900から始めても問題ないと思います。
一方、熟語に関しては中学熟語の復習は設けられておらず、どちらかと言うと高校入門レベルの熟語が並んでいます。そのため、熟語だけは中学レベルを一通り覚えてから取り組んだ方がいいかもしれません。一般的に高校の英熟語は、英熟語ターゲット1000や速読英熟語からしておおよそ1000語が目安とされています。その1000語のうち、300語を先取りしているのが本書です。
これ一冊で共通テストまで網羅できるというのは少し言い過ぎのような気もしますが、全体的な語彙のレベルが下がり、長文読解(速読)の比重が上がった現代受験英語では意外とその通りかもしれません。大人の学び直しの場合、中学英単語熟語を7割は知っているという方にオススメです。音声無料ダウンロード付きで文句のつけようのない英単語帳になっています。
本気で取り組むなら訳文から英作文まで
もし、ターゲット一冊でこれでもかと英語力を伸ばしたいなら、訳文を利用した英作文トレーニングもオススメです。この点においてはシステム英単語やLEAPよりも、一例文で統一されている本書に優位性があります。魅力的な参考書が数多くあるため、本書を一語一訳の単語暗記と割り切ってしまうのも良いのですが、ある程度文法を押さえたあとなら訳文から英作文に挑戦するメリットはあります。
本格的に取り組むかはさておき、英作文の意識を持ちながら例文に触れるだけで易しめの英作文には対応できるようになると思います。英作文の比重の軽い大学なら、それだけで十分かもしれません。これは時間の無い受験生にとって意外と大きなアドバンテージです。それに新しい参考書に手を伸ばすより、もとからある参考書を工夫して使い倒した方が高校生には都合が良いと思われます。
オススメの音声利用方法
単語を完璧にするとは、「単語を見た瞬間(0.1秒)に意味がわかる」という視覚的な記憶だけではなく、「単語の音を聴いた瞬間に意味がわかる」という聴覚的な記憶もしっかり押さえておく必要があります。ターゲットシリーズには「単語(英のみ)」の音声があるので、その聴覚的な記憶の確認にはとても使い勝手が良いものになっています。見ればわかるのに、聴くとわからない単語は意外とあります。
ターゲット1200のあとは1900へ
1200から1900への接続が良好な理由はターゲット1200と1400では半分程度の重複があり、1400新出の単語も1900ではほぼ全て見出し語で網羅されているからです。ただ、見出し語は同じでも例文は異なるため、より慎重に基礎固めを意識するなら1400を間に挟んでも良いでしょう。
余談ですが、1400の位置付けは悩ましいところがあります。強いて挙げるなら地方国公立や中堅私大を志望する人向けですが、ここを本命とする現役生には中学復習を含んだ1200から使用した方がより良い場合が多い気がします。あるいは中学英単語・熟語を頑張って偏差値58~63あたりの高校に進学した人が地方国公立や中堅私大を狙うという場合にはピンポイントで刺さるかもしれません。
なお、1900には英検準1級頻出単語200、1400には英検2級頻出単語140が収録されているため、1900一冊でも早慶レベルまで対応することはできます。※万全の対策をしたいならもう一冊
