タイトル | 改訂版 必携 英単語 LEAP | |||||||||||
出版社 | 数研出版 | |||||||||||
出版年・価格 | 2024/11/26 1100円 | |||||||||||
著者 | 竹岡広信 | |||||||||||
目的・分類 | 大学受験用英単語 | |||||||||||
問題・ページ数 (完成日数) | (旧版)512ページ→576ページ | |||||||||||
総合評価 | ||||||||||||
対象・到達レベル (偏差値目安) | 日常学習 (ALL) | 教科書基礎 (40~45) | 教科書標準 (45~50) | 入試基礎 (50~55) | 入試標準 (55~65) | 入試発展 (65~70) | ||||||
対象・到達レベル
対象:中学英単語を終えた人―中学版ターゲットやシステム英単語を終えた人なら本書にすぐ取り組めます。偏差値60未満の高校に通っている現役生は高校入門レベル(LEAP-BASICなど)から始めましょう。
到達:全統模試偏差値65以上―本書一冊でほとんどの大学に対応可能です。
こんな人にオススメ:文法やスピーキングなど補足情報が充実している単語帳を使用したい人
本書のレベル帯は『システム英単語』や『ターゲット1900』、『速読英単語(必修編)』と同じです。旧版より365語増加し、さらに難関私大で役に立つ難単語も掲載されています。そのため、本書一冊で早慶レベルまで対応できると言っても過言ではありません。単語の掲載数では、ターゲット1900と並んだ形。ターゲット1900は英検準1級とTEAPの頻出単語もまとめられており、実質2200語程度あります。
もともとLEAPは大学受験特化というより、CEFR基準の実用英語という観点から編集されたものでした(DUOに近いイメージ)。もちろん、それでも大学受験で必要となる単語の多くを覚えられるわけですが、今回の改訂によって本書一冊で早慶レベルまで対応できる大学受験の利点を前面に押し出した印象です。
他の単語帳との比較
本書の補足情報は多岐にわたりますが、派生語・関連語を意識したDUO、英作文まで意識した細かなニュアンスやイメージを解説する鉄壁と比べると、フレーズや文法情報に重きが置かれています。シンプルな単語帳であるターゲットやシステム英単語との比較では、その補足情報をどれほど扱えるかという点が選定基準になりそうです。
2022年ごろまではシステム英単語が最も人気の単語帳でしたが、後追いするターゲットやLEAPがシステム英単語よりも多い掲載語数と受験の実情を押さえた内容に改訂し、今ではシステム英単語を積極的に薦める理由は小さくなりました。LEAPは英会話や英作文で有用な単語はフレーズを掲載し、長文で問われやすいものは一文として掲載するなど良いところを取り入れているのです。
大学受験では英検利用の入試も増えつつあり、その点で英検準1級の頻出単語を掲載するターゲット1900は再び注目を集めています(ターゲット1400では英検2級単語を掲載)。現役の高校生は文法事項の定着次第でターゲットか、本書を選ぶと良いと思います。より新しい本書を推したいところですが、英検を受ける予定があるならターゲットを推します。速読英単語は単語帳というより、多読参考書なので候補から除外。大人の学び直しの場合、学生時代に英語が得意だった人にオススメです。
早慶対策の単語帳としての評価
国公立では癖のある難単語は出題されないばかりか、注釈がつくことも多く、単語力そのものを課さない方針を明確に感じます。国公立は日本の総合英語という印象。一方、早慶のような難関私大・学部では、その先にある海外留学(TOEFL)や外資系分野(TOEIC)への発展を意識している印象です。海外を意識した英語力。
過去問による対策がより良いのは前提として、本書はそうした難関私大向けの単語帳として機能するかどうかと言うと、機能はします。ただ、難単語対策はコスパが悪く、推測するものと割り切ってしまう方が受験戦略としては正しい場合もあります。早慶志望が『ターゲット』や『システム英単語』を使うなら、本書を使用した方がより良いだろうという程度の評価ですね。海外を意識した英語という意味でも、本書のコンセプトは私大向きと感じます。『鉄壁』は掲載単語の難易度自体は高くなく、完全に難関国公立向きです。
まずは過去問を第一に考えること。時期的に余裕があれば、推測法も掲載する速読英単語[上級]がオススメかもしれません。本気で対策するならTOEFL上級英単語2500などにも手を出したいところですが、すでに英検準1級程度の英語力を保持しているのが条件です。