学び直しのはじめかた

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大人になって学び直したくなってきたけれど、何から始めたら良いのかわからないという方に向けてのページです。当サイトでは「生涯にわたって勉強を手段にすること」を掲げ、そのために必要な知識や能力、習慣について考察を交えながらまとめています。

勉強を手段にするとは?

 勉強は自分自身を成長させたり、逆境を打破できたりと人生を生き抜く手段として非常に有力です。それ以外にも勉強によって他人を思いやれたり、助けることができたり、円滑なコミュニケーションから信頼関係を築けたりと思いつくものは良いことばかり。難関国家資格を取得できたら転職にも収入の底上げにも役に立つでしょう。英語を習得できたら海外の人と仲良くなることもできます。

 しかし、誰もが勉強で成果を挙げられるわけではありません。そこには勉強を効率的に行う技術や思考、習慣などが強く影響し、平たく言うと三日坊主で終わってしまう人もたくさんいます。例えば、難関国家資格である公認会計士の勉強期間は1.5年から2年と言われていますが、その期間を勉強に費やしても合格できるとは限りません。仮に3、4年かけて合格できたならまだ良いとしても、そもそも何年かけても全く合格見込みがない人もいます。つまり、勉強で成果を挙げるにはいわゆる地頭や基礎学力、およびそれらを向上させる学生時代の勉強や思考力向上のための何らかの訓練が事前に必要になるのです。この部分を放棄して、一念発起のやる気を出しても焼け石に水で終わる人が少なくありません。

すでに独学で成長できる力を備えている人はもうやるかやらないかの次元ですから、フォーカスされる論点はいかに習慣化できるかです。

 公認会計士の場合、高卒での合格者が稀にいるとしても、おおよその合格者の分布で言うと偏差値60以上の大学出身者が多数を占めます。すなわち難関国家資格を含む人生の選択肢を大きく広げる“手段としての勉強”には、最低でも偏差値60程度の大学に合格できるだけの思考力や勉強への苦手意識のなさが欲しいところです。一般人が有意な手段として考えられる学習能力の目安。もちろん、それは間接的な条件であり、勉強の多面的な在り方の一つに過ぎませんが、実のある勉強にするにはただなんとなくの取り組みだけでは足りないということです。“勉強力”とも言えるものを身につけられたら、いつ如何なる時でも自分自身の人生を変えるだけの力になります。これこそが生涯にわたって勉強を手段にするということです。

「小人閑居して不善を為す」ということわざがあります。「品性の劣った人間は暇になったら碌なことをしない」の意味です。現代はスマホ依存然り、SNSやショート動画による時間の浪費は社会問題になっていることからも、人間は暇になったら勉強するくらいが人生にも社会にもより良い効果があるのではと思うに至っています。また、勉強による一度や二度の失敗から自分には才能がないと諦めてしまうのではなく、今一度正しい勉強法と基礎学力の充実による成長を実感してほしいと思っています。一緒に階段を上がりましょう。

大人は勉強の旬の時期

 大人は勉強の旬の時期です。どういうことかというと、社会人経験を経た大人たちには「思考力・語彙力・実践力」の3つが備わっているからです。思考力とは、物事を考えること。社会を生き抜く上で考えない大人はほとんどいません。語彙力とは、言葉を多く知っていること。当然のことながら子供の頃以上に言葉を知っている大人ばかりです。実践力とは、学んだ物事を実生活に活用できること。勉強が具体的に役に立つイメージを構築できる利点は計り知れません。

 逆に言うと、子供の頃というのはある意味で勉強がつまらなくて当然なのです。物事を考える力も弱く、言葉も知らない。具体的に役に立つイメージも構築できず、何のために勉強しているのかわからないという考えに至るのは自然なこと。それでも教育という名のもとに勉強し続けるため、子供によっては勉強嫌いになったり、能力以上の要求に自信を失ったりしてしまうわけです。大人は大人のまま学生時代に戻れたら、子供の頃よりも確実に勉強は得意になります。子供の頃に刷り込まれた苦手な勉強が不思議なことに少し簡単に感じるのが大人です。

脳の生物的な成長を考えると、子供の頃は成長途中であるために十分な思考力を確保できずに勉強が苦手になってしまう場合があります。脳にも早熟と晩成がある。一説によると25~30歳くらいまでには成熟すると言われていますから、25歳から学び直すことで理解できなかった高校課程もあっという間に理解できる可能性があります。頭が悪かったのではなく、脳の成長が追いついていなかったのでは仕方ないわけです。

 難関国家資格レベルになると大人であっても難しさを感じる人が大半ですが、小学校・中学校・高校の勉強までなら段階的な学習によって着実に成長できると見込んでいます。しかも基礎学力が充実すると、どんな難しい勉強も細分化すればどうにかなると自信を得ることもできるでしょう。すなわち勉強が有力な手段となり、いくつになろうと自分の力で人生を切り開いていくことができるようになります。人間は年齢による老化を避けられませんが、本当に何もしなければ老化の一途を辿るだけになってしまうため、大人の嗜みとして勉強を取り入れていくこと、きっとそれが人生の豊かさにも繋がります。

勉強が得意な子はもともと頭が良かったのか。もちろん、そういう面もありますが、この理屈で言うなら子供の頃にできるだけ大人に近い思考力・語彙力・実践力を身につけることができたからとも言えます。小学生の頃にすでに中学生レベルのそれらがあればそりゃあ簡単に感じますよね。少なくともトップレベルになる必要は全くなく、当サイトでは勉強を有力な手段にすることが目標です。

まずは何から始めるか―勉強の基礎は国語

 自分自身が興味のあるものから取り組むのが一番ですが、勉強に慣れている人ならまだしも、学生時代に勉強をサボってしまった自覚のある人には第一に国語力の向上から取り組むのがオススメです。文章を正しく読んで理解すること。私たちにとっての勉強とは、基本的に日本語を介したコミュニケーションとも言えるものなので、国語力の欠如は等しく学習効率を著しく下げる要因として働き、誤った理解に繋がる危険性まであります。

 では、国語力を向上させるためには何をしたら良いのか。これは語彙力の強化から始めましょう。具体的には「漢字」です。高校漢字(漢検なら2級)までは常用漢字として全ての日本人に必須と言っても良い教養であり、あらゆる勉強で登場する文章には常用漢字が使用されています。また、少し発展的な話になりますが、語彙力は思考力の源として語られることもあります。勉強には難解な事柄を理解するための思考力が必要になりますから、その思考力の源である語彙力を強化しておくに越したことはないのです。

 小学課程から高校課程までの漢字を学習するなら上記の参考書がオススメです。漢字とは別の語彙を強化する参考書も一緒に取り組むと、日常生活で見聞きする言葉の意味が漏れなく理解できるようになります。

 続いて日本語の文法です。私たちは無意識に日本語を学び、文法も身につけますから日本語文法は本来必須ではありませんが、学生時代に現代文で高得点を獲り、普段から論理的なコミュニケーションを行っている人を除いて文法確認は必須としています。文章を正しく読めない人は文法知識が曖昧になっている可能性があり、特に長い文章になったときの論理構造の把握には無意識に文法的感覚が反映されます。薄い参考書一冊に取り組んでおいて損はありません。

国語は日常のコミュニケーションに即時反映されますから、勉強の成果を実感しやすいと言えます。

記事は随時修正・追加を行っていきます。